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MKD

千葉県八千代市

下総台地に位置し、眺望が開けている築50年団地の一室で、タタミでの生活を望んでいる40代ご夫婦2人のためのリノベーション計画です。
この物件に限ったことではありませんが、日本住宅公団(現UR)が計画した団地は、隣棟間隔含め陽当たり・風通しの良い計画がされています。
心地良い住環境をつくる上で重要な、採光・通風の元々の良さを損なわない、その前提のもと改修計画をスタートしました。
改修前は、玄関と洗面スペース等の水廻りが一体の空間、3つの和室、ダイニングキッチンで構成されたプランでした。
RC壁式構造の躯体、排水縦管位置、機械換気ができない等の構造的・設備的制約の中で、いかに自然環境を享受した居心地の良い場をつくるかを考えています。
空間構成としては、パブリックスペース(居間・

台所)とプライベートスペース(寝るスペース)

を通路状のバッファゾーンで間合いをとりながら、

ひとつながりの空間にしています。
それにより北側居室への採光を得られ、通風も促されます。
そして、視線が抜けるポイント(開放的な気分になる場所)と包まれている場所、どちらもあることが心地良く生活する上で大切なことだと考えています。
換気・空調の基本的な考え方として、
中間期は積極的な自然換気を促し、夏冬期は冷暖房効率が上がるよう建具で仕切れるように設えています。
約50㎡の空間ではありますが、回遊動線になっていることや建具を開け放して住まうことができる

ことで、空間体験としては面積の数字以上の広がりがあると思います。

写真:中村絵 氏(改修前写真以外)

改修前

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